開示日:2026/8/14 業種:その他製品
修正前予想(2026年2月13日公表、億円) ・売上高:9,500 ・営業利益:1,710 ・経常利益:1,650 ・純利益:1,100
修正後予想(2026年8月14日公表、億円) ・売上高:10,500 ・営業利益:1,950 ・経常利益:1,890 ・純利益:1,200
修正率:売上高+10.5%/営業利益+14.0%/経常利益+14.5%/純利益+9.1%
進捗率(中間期実績÷通期予想):売上高50.9%/営業利益61.8%/経常利益61.7%/純利益68.5%
【成長ドライバー】
全カテゴリー・全地域での増収増益(スポーツスタイル+83.0%、オニツカタイガー+35.9%が牽引)+高付加価値商品へのフォーカス(BOUNCEシリーズ・GEL-KAYANO 33等新商品が好調)+想定為替レートの円安方向への見直し(USD150→160円、EUR170→180円、RMB21→23円)+粗利益率の改善
【見通し】
2026年12月期通期予想を、売上高9,500億円→1兆500億円(+10.5%)、営業利益1,710億円→1,950億円(+14.0%)、経常利益1,650億円→1,890億円(+14.5%)、親会社株主帰属当期純利益1,100億円→1,200億円(+9.1%)に上方修正した。
売上高の上方修正は、上期の好調な業績に加え、下期も日本地域中心のオニツカタイガー及び欧州地域中心のスポーツスタイルが好調に推移する見込みであることが背景にある。また、業績計画上の想定為替レートを足元の環境に応じて円安方向に見直したことも寄与している。この結果、過去最高となる1兆500億円を見込んでいる。
営業利益・経常利益・純利益についても、増収及び粗利益率の改善により前回予想を上回り、いずれも過去最高となる見通し。初の売上高1兆円台、純利益1,000億円台というマイルストーンが視野に入っている。
【上振れ余地・注目点】
カテゴリー別(中間期、前年同期比)
・パフォーマンスランニング:売上高2,206.52億円(+19.3%)/カテゴリー利益580.82億円(+24.8%) ・コアパフォーマンススポーツ:売上高551.11億円(+24.9%)/カテゴリー利益131.09億円(+40.2%) ・アパレル:売上高256.29億円(+28.1%)/カテゴリー利益42.98億円(+40.2%) ・スポーツスタイル:売上高1,231.86億円(+83.0%)/カテゴリー利益419.23億円(+103.0%) ・オニツカタイガー:売上高895.33億円(+35.9%)/カテゴリー利益355.78億円(+38.3%) ・ウォーキング:売上高86.57億円(+9.8%)/カテゴリー利益15.02億円(+141.4%)
全カテゴリーで増収増益を達成。特にスポーツスタイルは北米・欧州での高成長を背景に前年同期比+83.0%と大幅増収で、カテゴリー利益率も34.0%(+3.3ppt)に向上した。
地域別(中間期、前年同期比)
・日本:売上高1,060.94億円(+6.9%)/セグメント利益285.95億円(+32.2%) ・北米:売上高946.96億円(+28.1%)/セグメント利益190.79億円(+86.0%) ・欧州:売上高1,666.00億円(+46.4%)/セグメント利益346.93億円(+63.1%) ・中華圏:売上高810.48億円(+30.7%)/セグメント利益197.97億円(+32.0%) ・オセアニア:売上高289.64億円(+35.0%)/セグメント利益38.30億円(+14.2%) ・東南・南アジア:売上高314.92億円(+33.9%)/セグメント利益76.30億円(+40.4%)
全地域で増収増益。日本地域はオニツカタイガー中心にインバウンド需要拡大の影響が大きい。
実質成長 vs 為替影響
決算短信には「為替影響除く」増減率が明記されている。中間期の売上高は邦貨ベース+32.7%に対し、為替影響を除くと+22.0%。営業利益は邦貨ベース+48.5%に対し、為替影響を除くと+37.7%。
通期予想についても、邦貨ベースでは売上高+29.5%・営業利益+36.8%だが、為替影響を除くと売上高+22.6%・営業利益+30.0%となる。
想定為替レートはUSD/EUR/RMBいずれも円安方向に見直されており(USD+6.7%、EUR+5.9%、RMB+9.5%)、今回の上方修正には為替要因も一定程度含まれている。ただし為替影響を除いても2桁の増収増益であり、実質的な事業成長も強い点には留意したい。
財務
総資産6,793.79億円(前期末比+15.8%)。 純資産3,604.24億円(前期末比+31.9%)。 自己資本比率52.8%(前期末46.3%)。
利益剰余金の増加が純資産増加の主因であり、財務基盤は実質的な収益拡大に裏付けられている。
配当
中間配当は1株20円で決定(前回予想比+2円)。期末配当予想は1株24円に修正(前回予想比+4円)。
年間配当予想は44円となり、前回予想38円から+6円、前期実績28円からは大幅な増配となる。
リスク・留意点
オニツカタイガーブランドは2027年1月1日付で分社化し、株式会社OT GROUPへ事業承継される予定。各国地域事業会社のオニツカタイガー事業もOT GROUPの子会社として再編される。組織再編に伴う一時的なコストや連結範囲の変動が今後生じる可能性がある。
2027年には米国市場への再進出も予定されており、先行投資費用の規模・時期は本資料からは確認できない。
【総評】1軍
理由:為替影響を除いても中間期の売上高+22.0%・営業利益+37.7%と、全カテゴリー・全地域で増収増益を達成している。特にスポーツスタイル(為替除く+65.6%)とオニツカタイガー(為替除く+29.4%)が牽引役として明確。
営業利益率も22.5%(+2.4ppt)に改善しており、増収に加えて収益性自体も向上している。中間期時点で通期予想の50〜68%まで進捗しており、上方修正の確度も高い。
一方、通期予想の上方修正には想定為替レートの円安方向への見直し(USD+6.7%等)という外部要因も含まれており、上方修正額の全てが実質成長によるものではない点は留意が必要。また、オニツカタイガーの分社化に伴う一時的な影響も今後注視すべき点として残る。
総合すると、為替要因を除いても主要カテゴリー・地域全てで力強い実質成長が確認できることから「1軍」評価とした。
